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二次元のガウス加速器

  • 二次元のガウス加速器
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材料

球形ネオジム磁石1個、鉄球(磁石とサイズの同じもの)6個(または10個)、モール(転がすときのガイドに使う)

内容

・ガウス加速器の実験で直線方向だけでなく横方向にも運動させる
・ネオジム球1個鉄球9個をボーリングのピンのように並べる
・ネオジム球に鉄球1個をゆっくりと当てると最下端の4個が勢いよく散らばる

詳細

 ボーリングのピンのようにトップにネオジム球を1個,その横に鉄球2個,その横に鉄球3個,最下端に鉄球4個を並べます。このときネオジム球と鉄球がくっつきあってなかなかうまく並びませんが辛抱強く正三角形にしましょう。
 10個の球を並べられたら,トップのネオジム球めがけてもう1個の鉄球をゆっくりと転がします。このときうまく狙わないと磁石の影響で横にずれたりします。そうすると失敗なので,できればモールやカーテンレール,定規などでまっすぐ進むようにガイドを付ける方がいいでしょう。
 ゆっくりと転がし始めた鉄球も実はネオジム球の近くに行くとかなり大きな速度になります。「パチンッ」と音がして最下端の4個の鉄球が左右の二つは斜めに,中の2つも少し角度をつけて飛び散ります。運動量保存則で考えると,「ゆっくりスタートさせたのに」「1個の鉄球を転がしただけなのに」と不思議な現象に見えますが,ネオジム球に当たる直前でかなりの速度に「加速」されており,その運動量を4個の鉄球が保存するわけです。端の2個と真ん中の2個で速度も向きも違います。1次元のガウス加速器と比べて学習できる内容はぐんぐん増えるでしょう。
 鉄球を転がす前に「このあとどうなるでしょう?」「何個の鉄球が動くでしょう?」「動く速さは?」「その向きは?」など問題を出しましょう。トップに1個のネオジム球,次に2個の鉄球,最下端に3個の鉄球の正三角形でも,もっと簡単に楽しめます。まずはこちらで練習し,問題を出してから10個の球にチャレンジしてみるとおもしろいでしょう。 関連実験(あわせて、こちらもどうぞ) ガウス加速器 ジャンピングコイルを作ろう 磁石で浮遊ペン ガウス加速器ミニ すっ飛びループガウス加速器

基本情報

分野 分野2 育てたいもの 管理番号 季節 場所 難易度 危険度
物理 磁気 工夫 508 春夏秋冬
春夏秋冬
室内;
室内
やさしい
普通
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